「願いのアストロ」について（第8話・ネタバレあり）

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<ストーリー>

池袋でクランを仲間にして、本拠地の浅草へ戻ってきたヒバル。
浅草では、アストロを使った火事場泥棒や強盗などが横行していた。
中でも「亡霊強盗団（ゴーストシープス）」と呼ばれる強盗チームが幅を利かせていた。
彼らは銀行などを襲う際に、銀行の警備員を金縛りで動けなくして、そのスキにすべて盗むという。
ヒバルの知り合いの浅草の交番の警官である「気元元気」がゴーストシープスのアジトを突き止めたが、単身では解決できずにヒバルにゴーストシープスの退治を依頼してきた。
話を聞いて汗ばむヒバル。
・こいつ、もしや幽霊怖いタイプか？

ビビるヒバルをよそに、「俺らの力が必要だな」、「こまっている奴がいたら助けるのがヒバル派だろ？」と無表情で乗り気になるクラン。
・このリーダー気質…ヒバル派の領袖ってもしかしてクランさんだったんですか？

乗り込もうとするクラン始めヒバル派に対して、気元は「実は奴らに銃を奪われた」旨を告白する。
ヒバルは涙ぐむ元気に対して、「ここで待ってて…無法者には無法者を。極道（オレラ）が何とかするよ」と力強く答える。
リーダーと化したクランも「ムカつくよな、ドロボーとかさ体張らねーチンピラ共」とカッコいい感じのことを言う。

ゴーストシープスが根城にしている館の扉を開けようとするヒバル。
なぜか効果音がハアハアである。
・急に宮本明感を出す和久井健。
彼岸島リスペクトすなw。

中の様子おおどろおどろしさに、相変わらず「ハアハア」効果音を出しながらビビるヒバルとテラス。
ビビり二人に対して、大声で「おーい誰かいるかー！？」と大声を出しながら屋敷の中をづかづか探すクラン。
・ビビリの演出の中に空気読めないギャグシーン入れるの結構好きかもw。

歩ている3人の天井にはなんと、どろどろした巨大な顔が…！
それに飲み込まれるクラン。
それを見て一目散に逃げようとテラスの腕を引っ張るヒバル。
そしたらなんとテラスの腕とテラス自身が急速に朽ちていき、ゾンビと化した。
ビビるヒバル！！！

と、そこへ何者かがヒバルの腕を掴み引き込む。
腕を引いた主は自称相談役のどうみても三下「銀次」の娘であり、ヒバルの幼馴染でもある金羽（キンパ）であった。
キンパもクリアコスメという透明になれるアストロを身に付けて潜入していた。

クランが食われ、テラスが骸骨になったところでキンパが現れたので、キンパにどさくさに紛れて抱き着くナチュラルセクハラをかますヒバル。

それを振りほどきつつ、テラスとクランの元へ向かい、二人に触れるキンパ。
ヒバル曰く「お前が触ってんのは腐ったゾンビ（テラス）と化け物のヨダレ（クラン）だぞ」とビビりすぎて兄弟愛キャラが崩壊するヒバル。

それに対してキンパは躊躇なく、「テラスは寝てるっていうか気絶してるだけだし、クランも寝てるっているか固まってるけど生きてるよ」と謎理論を発動して、二人を担いでいったん撤退するよう促すキンパ。
ビビりながらも2人を担いでキンパについていくヒバルで終わり。

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＜感想・分析など＞

前話までの激しい戦闘シーンとお涙頂戴シーンから一転してギャグを入れ込むギャグ回をかましてきたところは意表を突かれた。
ビビるヒバルと無神経なクランというキャラ対比を描いた笑いを入れ込んできている辺りは面白かった。
そしてテラスがゾンビになってビビり倒すヒバルとかも普通に笑えた。

こういった描写から和久井健が作中でヒバルに何を求めているのかが徐々に読み解けてくる。
ヒバルはあくまで主人公として真ん中にいるだけの存在で、実際に活躍するのはクランやテラスなどの魅力ある脇枠たちなのだ。
物語に起伏を持たせるために新キャラが必要になった際は、仲間引き寄せ属性を備えたルフィ的主人公であるヒバルが、魅力的な仲間を連れてきてくれるのだ。
ストーリー上で連れてこられた仲間達が縦横無尽に暴れ回り、まるでその時々のこの漫画の主人公の様にに振る舞う。
ゆえに主人公のヒバルには一見何にも深みも奥行きもないのだ。
ただの真ん中にいる象徴としての主人公なのだから。
むちゃくちゃ簡単に言うと、ヒバルは形を変えた花垣武道である。

今回も顕著だが、次週以降の話として、クランやテラスなどの脇役たちの活躍が大いに見られることが予想される。


またようやくヒロインが出てきた。
かわいらしい太ももおねーちゃんである。
最近はヒロインはみんな女子高生でないといけないとかいう縛りでもあるんか？
登場の時にスカートめくれそうな感じで描いてるあたりは、微妙にエロ振りまいて明らかにキッズホイホイをしている。
他の記事でも書いたが、こういうのでも人気を集めようとする辺りもセオリー通りである。
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