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あかね噺について(第112話・ネタバレあり)

<ストーリー>
太眉の天パの顔一面の扉絵である。
軽い感じで落語をするマイケルだが、会場は依然シーンである。
なおも噺を続けるマイケル。
でも会場はシーン。
マイケルの渾身の噺に会場がシーンとしているのに驚愕するあかねとが丸坊主。
それを見てほらみたことかと思う天然パーマ。
そして詰まんなさそうな観客。

正に地獄の空気である。
こういうのはお笑いやっている人も通じるものがあるような印象を受ける。
ま、地獄の空気なのは観客のほうだけど、実際は。
実際に寄席に行くと分かるが、落語の演者が20人いれば18人は地獄の空気だから、落語家たちからすればいつも通りだから何でもないだろ。
むしろこの大一番で受けないほうが、後々話のネタになるからいいだろ。

このまま終わるかと思いきや、急に演技派に代わる阿良川まいける。
どのような展開になるのかという所で次回へ。

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<分析>
あかね噺は連載が始まった本当の最初に、第1話を見て以来である。
その時は確か、実際の寄席では1ミリも笑いが来ない落語家達の噺にどっかんどっかん受けている描写を見て、「あ、この漫画はファンタジーを描いているんだぁ」と思ってそっ閉じした記憶がある。

誤解のないようにいっておくと、普通の人が見て面白いと思う落語家も当然いる。
例えば、実際見た中でいうと「柳家喬太郎」・「柳家三三」・笑点で今人気の「春風亭一之輔」などは面白いと思った。
勿論、暗記した話をただ話すだけの他の落語家は全然ダメだが。

だが漫画自体の評価の話となると、別である。
絵は一定基準で非常にいい。
演者から見る観客が笑っていない情景などは秀逸である。
またそれを見て評する天パのセリフなどは現実的である。
また次回への引きも気になり、マンガとしては非常におもしろさを引き立たせる。

漫画を通して落語の面白さを伝えるというより、人間の群像劇を書くという方が人気が出る気がするし、今回見るとそのように方向性が変わっているのだと思う。

繰り返すが、次回が楽しみである。
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