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「極東ネクロマンス 」について(第9話・ネタバレあり)

https://px.a8.net/svt/ejp?a8mat=3Z4NUU+2GPLWY+348+1C8R5E
https://www.oninkun.com/back-issues-of-kyokuto-necromance
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前話までの感想はこちら↑↑↑↑↑↑↑
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<ストーリー>
翠が、死霊の気配が近いと言った瞬間、翠と坊主の間から暗殺者っぽい奴が地面から出現。
・あれ…何か絵が荒れてない???

暗殺者が坊主に攻撃しようとした所で翠が邪魔したので、標的を一旦緑に変更。
翠は死霊数匹出して暗殺者に対抗しようとするが、暗殺者はそれをすり抜け、翠に攻撃!!
・この辺も何か絵が荒れてるかも・・・。

次のコマではまさかの翠のお腹を刺されて半死に…!
・急に衝撃展開!!
おもしろくなってきたじゃん!

とどめを刺そうとする暗殺者!
そこへ坊主が修行で持ち上げていた200kgの石を暗殺者に投げつけて邪魔をする。

ここで坊主のネクロマンシーが覚醒!!
ネクロマンシィ=ゴースト・インサイドと名乗るところで終わり。

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<感想>
今回は急に物語のシリアスさが増してきたことでこれまでで一番面白く感じた。

特に肝は前半であった。
これまでの展開的にはピンチになるとは思えない翠が、まさかの半死の状態になるという予想を超えた演出。
今回みたいな話を待ってたんだよ!
この絵柄に合うのは、予想だにしないことであり、まさにこういったものこそ本作が訴えることのできる魅力の一つだ。

一方、後半は問題点が生じている。
坊主の覚醒や言動により折角の面白さが半減してしまっているのだ。
簡単に言うと、設定に矛盾が生じている。


・矛盾について
第2話でサブカルからの実地訓練により体得した、いついかなる時でも、全く関係ない人のためでさえ、死霊を呼び出す坊主独自の方法論は、
「死霊(シシ)を呼び出す」

「そのためにはネクロマンサーでないと出せない」

「ネクロマンサーになる理由はそもそも」

「元気溌剌という人生の指針の言葉をくれたおばあちゃんを守るため」
というものであった。

今回の発動条件と全く異なってるじゃない。

今回は「訓練をつけてくれて命懸けで守ってくれた、ただその恩を返すだけだ」と宣っている。
確かに死霊を出すのとネクロマンシーを発動させるのでは、また訳が違うのかもしれないが根本は同じはず。
この辺に矛盾が生じている。

いや仮に、今回の訓練を経て、また暗殺者の襲来がきっかけで、薫の精神性やネクロマンシーの発動に覚醒が生じたというような矛盾を救う解釈が出来得るとしよう。

だったらその矛盾を救う解釈をこそ、まず描くべきなのだ。
例えば、「訓練を…返すだけだ」のセリフ分を削る代わりに「翠との修行を経たこと、また生命の危機という究極的な状況に陥ったことで、薫の中のネクロマンシーが覚醒した」みたいなナレーションでもくっつけて、「訓練を…返すだけだ」のセリフは次回冒頭に回すなど色々やり方がある。

ともかく上記の様な多くの人に指摘されるレベルの矛盾が生じているにもかかわらず、矛盾のケアをせずに「ただその恩を返すだけだ」みたいな「男はつらいよ」の寅さんが言うような見栄切りを言わせて格好をつけさせる始末。
挙句放った言葉に対して実行したことがただの投石って…。

しかも不意打ちとはいえ、それをモロに食らう暗殺者…。
暗殺者よ、お前のそのすり抜けのネクロマンシィなら不意打ちでも如何様にも対策できただろ…。
結局キャラクターだけでなく、設定も殆どグダグダなのが頂けない。

これが前半と比べて後半の面白さが急激に逓減していっている原因である。


<絵の雑さなど>
今回は上記で指摘した絵の雑さについても書いてみたいと思う。
話を見てて思ったのだが、バトルが始まってからの絵の描写が少し雑になっている印象がある。
もしかしてこの作者は絵師ではないのかもしれない。

今作に向けて、修業して絵に力を注いだ上で連載をしている様な気もする。
そう考えると、ストーリーや設定キャラの作り込みが甘くなってしまっている理由も分かる。
今作はもしかすると、作者のリソースを絵に割り振りすぎているのかも。

やはり、作風があっていないのかもしれない。
ほのぼの話や日常物語なら、作者のストーリー展開やキャラクターの作り込みの本領が発揮されてたのかもしれないと、ifを提示しておく。

今作は絵を頑張っている分、他が大きく見劣りして非常に惜しい。

画力以外の面に関してはむしろ、和久井健の「新宿スワン」~「Abaddon」~「セキセイインコ」~「デザートイーグル」~「東京卍リベンジャーズ」までの連載の歴史からこそ、本作の作者は学ぶべきことがあるのではないか。

これは皮肉ではなく、和久井健の「新宿スワン」での成功とその間の数作品での挫折の変遷を知ることで、如何に工夫を重ねて「東京リベンジャーズ」を作り上げていったかを如実に実感できると思ったのだ。


<まとめ>
今回は面白かった分、これまでが非常に勿体ない。
今週もドべ1なので、今週の翠みたいな予想を超えた展開を描いて、火事場の馬鹿力を出せばワンチャンあるかも。
例えば、来週で坊主以外の主要キャラ全員が龍に〇されて翠ともども死亡確定で退場になるとか。
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<和久井健の過去作>
①「新宿スワン」②「Abaddon」③「セキセイインコ」④「デザートイーグル」⑤「東京卍リベンジャーズ」

①「新宿スワン」は紙媒体で全巻セットが購入できる。

【セット】新宿スワン コミック 全38巻完結セット 和久井 健価格:4780円
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感想(0件)

②「Abaddon」は以下のサイトでなら紙媒体で全巻セットが購入できる。

【中古コミック】Abaddon 全巻セット(全2巻セット・完結) 和久井健価格:603円
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感想(0件)

③「セキセイインコ」と④「デザートイーグル」は以下のバナーのサイトで電子書籍で全巻セットが購入できる。(紙媒体はその下の補足情報欄へ)

③「セキセイインコ」と④「デザートイーグル」の紙媒体は以下のサイトで全巻セットが購入できる。

【漫画全巻セット】【中古】セキセイインコ <1〜5巻完結> 和久井健価格:820円
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【中古】デザートイーグル <全5巻セット> / 和久井健(コミックセット)価格:513円
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⑤「東京卍リベンジャーズ」は以下のバナーのサイトで紙媒体でも電子書籍でも全巻セットが購入できる。

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