ジャンプでは3週連続の新連載がスタートしていた。
東京卍リベンジャーズで有名な和久井健の「願いのアストロ」、見た目おしゃれな「極東ネクロマンス」と続いてもう一作は今回紹介する「さいくるびより」である。
こう言ってしまっては酷だが、話を見る前の新連載の予告の絵を見た時点で打ちきりになると思ったので見ていなかった。
だが、上記新連載をどちらも追っているため折角なので読んでみることにした。
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<ストーリー>。
バケツ被った少年が走り出す姿で始まる扉絵。
場面変わって女子高生が教室に入る場面から。
偶然この子も遅刻しているようだ。
教室で他愛もない会話をする生徒たち。
・口の描き方があしたのジョーそれやん。 笑
あと少女漫画みたいに瞳の中をバッチリ描くタイプだわ、これ。
絵の描き方にこだわりありそう。
今日来る転校生も遅刻の様だ。
おそらく扉絵で走り出してた少年だろう。
・…っていうか、なんかこの漫画コマ割り上手くないか。
ちょっと期待が持てる。
遅れてきた少年が自己紹介
須谷ねむるとのこと。
場面変わって女の子が手品見せて盛り上がってるところに、先程の転校生が割って入る。
この辺で最近起きてる怪奇現象などがないか聞いてきた。
近所のコンビニでおにぎりが急に消えるという話があったと女子達受け答えをしてくれていた。
・女子2人が普通に受け答え答えして流してるけど、実際いたら絶対モテないタイプやな、こういうやつ。
なんと実はことねも2ヶ月前に学校に来たばかりだった。
実はおにぎり急に消える事件はことねの仕業だった。
ことねは実は瞬間移動の超能力の持ち主で、万引き現場には不在の状態でおにぎりを万引きていたのだ。
だが、ことねはおにぎりを手に入れた瞬間をねむるに見られてしまう。
それを見たねむるはその技は超能力で、実は自分も超能力者だという。
ことねに対して、ねむるは「もあちゃんは…サイクと呼んでるけど…」と話すと、ことねは「もあちゃん?」「サイク?」と?が並ぶ。
・こういう他人が知らないけど自分だけが知ってる人物や用語を出して、話をし始める人っていますよね。
モテないやつの典型。
仮にサイクを使った犯罪だったとしても捕まらないと主張することねに対して、ねむるは
「国はちゃんとサイクのことを把握している…サイク持ちも捕まえられる」
「法的にも対応できるように…準備を進めている」
「捕まる捕まらないとかじゃなくてそのサイクの使い方は間違ってる…」
と説くねむる。
・後半の道徳に訴える説得は分かるんだけど、前半の法律云々みたいな小学校の先生的脅しの説教を織り交ぜてくるあたりは余り頂けない。
「法的にも対応できるように政治家の人とかが…準備進めてる…」って何?
万引きの現場や証拠を押さえられなくとも、サイク持ちが盗んだということが分かったら捕まえられる法律を作るってことか?
どうも分からん。
知らないのに漫画の中に現実の論理をぶち込んで賢しらぶろうとすると「罪刑法定主義は?遡及処罰の禁止は?」とか色々ツッコミおじさんが現れてうるさくなるので、後半の心情に訴える説得のやり方を通しておくだけでよかったのに。
要は国がサイクの存在を知っているという設定をここで入れたかったのだろうということで横に曲げておく。
ねむるの説得にいたたまれなくなって、おにぎりをねむるの手元に送って逃げ出すことね。
案の定、高校性であることねは、ねむるの法律論にビビッて、捕まらないために逃げ出した。
・作者の思惑通りだけど、実際の高校生の子供だったらそんなもんか。
とにかくサイクを使って色々な方法でねむるから逃げる中、ことねが一年前を回想していた。
「生活費に父親が残した借金底にプラス学費が払えないだろうから、高校に行かないで働く」ということねに対して、「駄目だ」と突っ張り、「お金なら私が何とかするから」と安心させる母親。
母曰く、「ことねは頭いいんだしさ、高校からいい大学言っていい仕事して、世のため人のため自分のために生きて…」と言う母親。
回想が終わるが、ねむるがいまだにしつこく追ってくる。
あまりにしつこいのでサイクを使って車をねむるの頭上に送ってしまうことね。
その瞬間、ねむるは巨大化して車を持ち抱えていた。
ねむるの力は「サイズの変更サイク」だった。
ことねは上記の金銭苦に加え、母親が意識不明になり入院したので、お金が無くなり、それで一日の食費をなんとかするために万引きを繰り返していたのだ。
・なーんか母親から頭良いと言われていた分、課題の解決策が万引きしか思いつかないなことねに少しショックである。
逃げた心情と行動は年齢を鑑みて納得なのだが、経済面に関しては、こんな素晴らしい超能力を持っているのなら、いくらでも効率的・経済的な使い道が思いつきそうなもんだが(普通の女子高生でも)。
やることたかが万引きって…なにやら義務教育の敗北を感じる。
ねむるは「サイク持ち限定のシェアハウスがあるから、ことねもそこに住まないか?」という提案を受ける。
そのシェアハウスは国の研究施設のため、研究費から家賃諸々お金の面は助けてくれるらしい。
ことねは、サイク持ちの中からお母さんを治せるサイク持ちも見つかるかもとねむるから言われる。
・え、お母さんは原因不明の病の人なの?
そんな感じ?!
そんな感じ出ていなかったが…。
とりあえず、ねむると一緒に万引きした店に謝罪に行くことね。
事情を話したら、「子供ならもっと近くの大人や友達を頼れ」と店主が許してくれて、さらにいらなくなったであろうおにぎりをことねにくれた。
優しい。
そんなこんなでねむるのいるシェアハウスにすむことになったことね。
これからどんなことが待ち受けているのか、という所で終わり。
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<感想・分析など>
絵はパっとしない印象だったが、コマ割の上手さとか、分かり易い動きの見せ方とか、漫画が上手な印象を受けた。
結構悪くない、っていうか結構良いかも。
コマ割りとか漫画としての文法を抑えてる感じがいい。
ただ、話の辻褄合わせが下手な印象と、あんまり世の中の仕組みとかを分かってなさそうな印象があるのが、少し惜しいと思った。
これ意外にいけるんじゃないか?
第2話に期待である。
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